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2007年 1月 21日

サヨナラの代償

Filed under: ブログ — shiro @ 22:12
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black_lady

[Black Lady – Václav Širc]

愛する者ほど別れの代償は大きい。

とうとう黒いレディに別れを告げなくてはならなくなった。

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・・・と気取ってみたいところだが、要は古くなったマックを捨てろと迫られたのだ。

筆者にとっては Black Lady でも、家族の目から見れば古くなったテレビと一緒だ。

performa5420

[Performa 5420]

マックでテレビが見れるなんて、なんと先進的なのだろう。それが黒の Performa 5420 だった。

ハードディスクの換装はもちろん、CPU カードを G3 に替え、イーサネットカードも装着してインターネットもすいすいできた。

初代 iMac を買ったころから、ほとんど使わなくなった。

使わずに置いてあるだけのガラクタに、とうとう家族が堪忍袋の緒を切らした。

年末の大掃除のとき、といってもマックワールド直前で掃除を手伝うどころではなかったけれど、なんとかしなければ自分の存在すら危うくなる、そんな危機的状況に追い込まれてついに決心した。

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区役所に家電製品など粗大ゴミ回収の電話をした。 500 円で持っていってもらうつもりだった。

しかしそうは問屋が下ろさない。コンピュータは製造メーカー以外は廃棄できないのだそうだ。

そのままアップルの回収センターに回された。

本体だけなら 3500 円、Performa みたいな一体型は 4200 円で使用済みの「排出パソコン」として回収するのだという。

今やタダでは捨てられない。切り刻んで捨てる訳にもいかない。

まず、カネを振り込むのが先で、それからやっと郵便局が引き取りにくる。

愛しのブラックレディとは 4200 円で別れをつげた。

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ところがこれは皮切りに過ぎないのだ。

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[Macintosh SE/30]

引き続いて、Macintosh SE/30、Macintosh IIci、PowerBook Duo 270c、Macintosh G3 DT(ベージュ)、iMac G3・・・とまだまだ続く。なかには、中味を取り出して空になった Macintosh LC(ピザボックス)もある。(初代 Macintosh 128K は親戚にあげたら捨てられてしまった。)

どれも思い出と愛着がいっぱい詰まったものばかり・・・

ウジウジと思い切ることができず手元に置いたばっかりに罰を受けることとなった。

いずれも手切れ金を持たせて見送らなければならない。

いつまでも捨てないからだ、と家族の目は冷たい。

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マッキントッシュが登場した頃の新聞雑誌の切り抜き、ユーザークラブ(MUG)のニュースレター、Macworld や MacUser の創刊号を含む雑誌のいろいろ、1984 年のコマーシャルを収めたビデオテープ、128K マック付属のシステムディスクをはじめとするたくさんのフロッピー、ZIP ドライブ他の周辺機器、各種接続コードの数々・・・これらとすっかり別れを告げるのは大変だ。

つくづくマイクロソフトの MacBU が羨ましいと思う。いろいろなマックが古いものまで動いていて、まるでマックの博物館だ。

こんな博物館がどこかにあれば寄贈するのに・・・

今や本家のアップルでも、古いモノは鼻にも引っかけない。

サヨナラの代償は大きい。

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後記(1月27日)

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[Classic II Bar]

つくづくマック好きにはすごいひとがいるものだと思った。これはもう私設のマック博物館だ。

Chip Chick:”One Fanboy’s Ultimate Apple Collection with 74 Macs and a Mac Bar“:1月25日

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ミズーリ州セントルイスの Jeremy Mehrle のコンピュータコレクションにはどんなマック好きでもヨダレを垂らすだろう。地下室には74台のマックが展示され、そのうち30台はクラシックバーに鎮座まします。全体では、18種類の CRT iMac、Next Cube、Apple II が4台、それに20周年記念モデルだ。写真は flickr で見れる。(出典:MacLife Magazine 2007 年2月号)

line_of_macs

[Line of Macs]

Jeremy Mehrle of St. Louis, Missouri has a computer collection that would have most Mac aficionados drooling uncontrollably. His basement has 74 Macs on display, with 30 of them situated at his Classic bar. Overall, his collection contains 18 different CRT based iMacs, a Next Cube, four different Apple II computers, and a 20th a Anniversary Mac. Check out flickr for more photos. (Source: MacLife Magazine, February ‘07)

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まったくスゴい。筆者なぞ足下にも及ばない。

こんなスペースがあったら、自分だって家の中に(微々たる数だけれど)マックコーナーを作りたいと思う。日本の住宅事情では夢のまた夢だけれど・・・

羨ましくて涙がでた。

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2006年 5月 7日

マイクロソフトは本気だ

Filed under: マイクロソフト — shiro @ 23:07
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microsoft_lab

インテルマックでウインドウズを動かそうという話ではない。

マイクロソフトでマック向けのソフトを開発している Microsoft Macintosh Business Unit(MacBU)の話だ。

あまり話題にならなかったけれど、少し前に MacBU の内部が紹介されたことがある。

MacBU の David Weiss が、写真付きの詳細な内部ツアーをブログに載せたのだ。

David Weiss:”A Tour of Microsoft’s Mac Lab“:4月19日

その記事を読んで、正直いって魂消(たまげ)た!

sandbox

MacBU のマックラボに置かれているマックの数が半端ではないのだ。古いマックから最新のものまで沢山あり、しかもそれが常時動いている。

マイクロソフトに対する見方が一変するような記事だ。

つい数か月前まで、我々のところには、これまでアップルがその黎明期から出したすべてのハードウェアが揃っていた。マックラボには「マック育児室」と愛情を込めて呼ばれている一角があるが、そこでは古いマックがちゃんと動いている。古い SE/30 や IIci、それにすごく高価な Mac II などが、 Spectre の動く PhoneNet で繋がっている。動かしているのは、まったく楽しみのためなのだけれど、これらの古いマシンで Word 1.0 や Excel 1.0 が動いているのを見るのはすごく楽しいし、その後の変化を実感させてくれる。

Up until a few months ago we had every significant hardware revision Apple has ever released since the dawn of time. We even had a section of the Lab we affectionately called the “Mac Nursery” where we kept all the older Macs going. We even had an old SE/30 and IIci and super expensive Mac II all connected via PhoneNet running Spectre, just for fun. It’s always super fun to boot Word 1.0 or Excel 1.0 on these old machines and see how much things have changed.

ラボには十分な広さがないので、以下のモデルは倉庫にしまっている。

Due to lack of space in the Lab we had to put all of these older machines into storage and recycled the following:

・・・といって、次のような古いマックがリストアップされている。

・Macintosh[初代マック]

・Macintosh SE

・Macintosh SE/30

・Macintosh Classic

・Macintosh Centris 610[Weiss が高校時代に使った機種]

・Macintosh IIci

・Macintosh IIsi

・Power Macintosh 7100/66

・Power Macintosh 7100/80

・Power Macintosh 7500/100

・Quadra 650

・Power Macintosh G3

・Duo Dock with Powerbook Duo 2300c

・Power Computing PowerCenter Pro 210

マックの中古販売店も顔負けだ。

マイクロソフトは、いや、マイクロソフトの MacBU は本気だ、と思った。

もちろんマックラボの目的は古いマシンをとっておくことではない。マック用のソフト「オフィス」(Mac Office)をテストするのが目的だ。200 台を超えるマックがサーバーに繋がれ、毎日作成される Mac Office のビルド(build)を自動的にテストするのだという。

Every day we get a new build of Office from the build machines, we copy it to our Xserve RAID connected to our dual G5 Xserve for access by our 249 automation machines. We then run thousands and thousands of tests on the new build. Typically we get 4 builds of Office each day: English Ship, English Debug, Japanese Ship and Japanese Debug. We run our entire battery of tests against all the builds and then report any failures to testers via email. The testers investigate the failures, log any bugs and then move on to their other duties as testers.

mac_mini_view

実際に作動しているマックの数もすごいが、圧巻は 150 台の Mac mini が連結され、ひとつのキーボードとモニターでコントロールされているところだろう。

mac_mini_control

ありとあらゆるプリンターが連結されて、みな動いているところもすごい。

print_lab

マイクロソフトというとアンチ・マックだと思い込んでいるひとにとってはすごいショックだろう。

このブログには 235 の書き込みがなされているが、率直な驚きを表しているものが多い。

Chris:考えてもみなかったマイクロソフトの一面だ。内部を見せてくれてありがとう。

Chris said…

That is one part of Microsoft I never really thought of. Thanks for showing us around!

Corsair:信じられない!とても楽しい仕事場のようにみえる。たとえマイクロソフトだとしても・・・

Corsair said…

That’s incredible! Looks like a very fun place to work. Even if it is Microsoft.

匿名:すごい! MS Office for Mac が動くようにするためカーテンの向こうでどんな作業が行われていたのか想像もできなかった。マックの忠実なユーザーとして、こんな内部ツアーをしてもらったことを心から感謝します。

Anonymous said…

Amazing! We users have no idea of how much work is done behind the curtains to make thigs like MS Office for Mac running. As a mac faithful I would like to thank you a lot for this trip.

・・・まさに、マイクロソフトの本気度が一目瞭然だ。

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実は、マックラボの様子を見て、別の意味で羨ましいと思った。

インテルマックへの移行に伴い、マックの世界が一変しつつある。

あれほど愛着を持った古いマックが、今や居場所がなくなり肩身の狭い思いをしている。

マック博物館のようなものが日本のどこかにあればいいなあと心から思う。

筆者の場合も、家中ごろごろしている古いマックをなんとかするよう家族の圧力が極限に達しつつある。

どのマックも、それに費やした時間と記憶はなにものにも代え難いのだが、そんな論理は家族には通じない。

かといって、クズ屋に叩き売る決心もつかなければ、Yahoo! のオークションに出すだけの甲斐性もない。

どこかマック博物館みたいな、寄贈できるところがあれは喜んで提供するのだが、そんな奇特なところもありそうにない。

アップルあたりがマック博物館的なものを考えてくれればいいとも思うけれど、古いレガシーマックを切り捨てていくアップルにはそれも望めまい。

MacBU のマックラボに、古き良き日のマックが勢揃いしているのをみて、心底羨ましいと思った。

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