maclalalaweblog

2007年 6月 15日

消えてしまった Mac mini

Filed under: イベント,マック — shiro @ 19:14
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no_mini

フランスのマックサイト HardMac が、WWDC で Mac mini が消えてしまったことに気付いた。

HardMac:”Mac mini: Even Steve Jobs Forgot It…” by Lionel:6月14日

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Sebastien からの報告。

A report from Sebastien.

「Mac mini が無くなってしまうかもしれないというちょっとしたコメント・・・

キーノートの Leopard の64ビットに関する終わりのところで、すべてのハードウェアが64ビット対応だという写真が登場した。Mac mini はその中にはいっていなかった・・・」

a small remark concerning the potential EOL status of the Mac mini…

During the keynote, when ending its presentation about the 64-bits feature of Leopard, a photo was illustrating that all hardware are 64-bit ready.. the Mac mini was missing…

Mac mini が写真にないのは意図的だろうか。確かに現行の Core Duo を搭載した Mac mini は64ビット対応ではない。しかし前にも述べたように、 Core 2 Duo を積んだ64ビット対応モデルにアップグレードするのは簡単なことだけれど・・・

So, was on purpose that the Mac mini was omitted from the photo? Of course the current Core Duo installed in the Mac mini is not 64-bit compatible, but as we already showed it, it is really easy to upgrade it to a Core 2 Duo and turn it into a 64-bit ready model…

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この記事を読んで、オヤと思った。

今回キーノートを見たとき、どこかで Mac mini を見た記憶があったからだ。 Mac mini も17インチ iMac もあったので、まだ健在だなあと思った覚えがある。

さっそくキーノートのビデオ(WWDC 2007 Keynote Address)を見直してみると、確かに64ビットの下りでは Jobs の背後のスクリーンに Mac mini の姿はない。[上の画像:ビデオの 38:46 のあたり]

WWDC 当夜、リアルタイムで読んだ Engadget と MacRumors を探したところ、Engadget で写真がみつかった。ちゃんと Mac mini が鎮座ましましている。

intel_mac

[Engadget: Intel Macs]

よく比べてみると、背景(インテルロゴ)が違う。冒頭のイントロのときの写真だ。[ビデオの 03:39 あたり]

Mac mini はインテルマックには入っていても、64ビットマックからは欠けているというわけ。なんとも細かい気の配りようだ。

64ビットマックから故意に(?)落とされたことが Mac mini の終焉を意味するかどうか・・・

WWDC を機に模様替したアップルサイトでは、Mac mini はまだまだ健在だ。

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そういえば、64ビット対応の場面で Jobs がしゃべったときも、微妙な(聴き取りにくい)言い回しだった。[ビデオ 38:43]

Jobs:で、思い出してほしい。我々が出荷するほとんどのコンピュータは64ビット対応だ。

Jobs: And, please remember that almost every computer we ship is 64-bit capable.

Jobs:だからこれ[64ビット]は、スゴいことに我々が出荷するほとんどのマックで動くのだ。

Jobs: So this is gonna run great on almost every Mac we ship.

確かにこの場面では、全部のマックが64ビット対応だとはいっていない。

なお、この場面での Engadget のテキストはつぎのようになっている。

10:40AM – “… Almost every computer we ship is 64-bit capable, this is going to run great on almost every app we ship.”

「Mac」が「app」となっているが、ビデオは何度聞き直しても「Mac」に聞こえる。

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今回の WWDC では、上記の場面以外はマックは登場しなかった。

demo_machine

Jobs のデモも、ゲームのデモも、シネマディスプレーは見えるけれど、接続コードの先にあるはずの[新しい?]マックはサッパリ姿が見えない。

game_machine

新 OS Leopard を走らせ、64ビットの作業をこなし、ゲームまで可能なマシンとはどんなマックなのだろう。

Think Secret と AppleInsider が WWDC 直前に激しいつば迫り合いを演じたことは記憶に新しいが、その後は両者ともまったくのダンマリだ。

つぎに新しいマックを見れるのは何時になるのだろうか。

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追記:(1月16日)

HardMac より早く、Mac mini が消えたことを指摘していた方がいる。

DESIGN HUB 氏のキーノートライブだ。

DESIGN HUB:”WWDC2007 Keynote Live Coverage!!“:6月12日

日本のマックファンはつくづく層が厚いと思う。

[via 気になる、記になる…

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2007年 6月 13日

デベロッパは侮辱された:John Gruber

iphone_ajax

[iPhone runs AJAX Apps]

「WWDC 2007」は「WWDC 2006 2.0」と呼んだ方がいい。内容が同じで、少しはっきりしてきたに過ぎないから。

WWDC 2007 feels more like “WWDC 2006 2.0” – the same news, now less vague. There are some interesting new details emerging, but I see three main points from today’s keynote:

そんな書き出しで John Gruber が、WWDC 07 について三つの感想を述べている。

1)Leopard の隠された機能(LEOPARD’S FEATURE SET)

2)iPhone のウェブアプリ開発環境(WEB APPS AS THE ROUTE FOR IPHONE DEVELOPMENT)

3)ウインドウズ向け Safari(SAFARI FOR WINDOWS)

Daring Fireball:”WWDC 2007 Keynote News” by John Gruber:6月11日

WWDC がデベロッパのための会議であることを考えると、第2の指摘が特に興味深い。

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鉛の風船(lead balloon)

主要メディアにはうまく対応したかもしれないが、ここはなんといってもデベロッパのための会議だ。「あなたにもすばらしい iPhone アプリが書ける。〈ウェブサイト〉という名のアプリだ」というアップルのメッセージは、デベロッパの眼には〈鉛の風船〉のように失敗として映ったのだ。

Perhaps it’s playing well in the mainstream press, but here at WWDC, Apple’s “you can write great apps for the iPhone: they’re called ‘web sites’” – message went over like a lead balloon.

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侮辱された

それは侮辱でもある。そんなやり方で iPhone のアプリは作らない。デベロッパにそんなデタラメをいってはダメだ。言い様があるだろう。アップルは、せめてつぎのようないい方をすべきだったのだ。「あなた方が iPhone のために本格的なアプリケーションを書きたいのは分かっている。我々もそう願っている。マックのアプリを作ってくれたように、iPhone についてもそんなアプリが出来るといいとは願っている。我々もそう考えて、その方向で一生懸命努力している。今日のところは、残念ながら特に発表できることはない。その代わり、iPhone は本格的 Safari ブラウザを使っているから、ウェブベースのアプリを書けば、それがちゃんと iPhone で動くすばらしいアプリとなるのだ。」

It’s insulting, because it’s not a way to write iPhone apps, and you can’t bullshit developers. It’s a matter of spin. What Apple should have announced is something like this: “We know that you want to write your own apps for iPhone, and we’d like to see that too. We love the apps you write for the Mac, and we’d love to see what you might be able to come up with for iPhone. We’re thinking about it, and working on ways that we might make that happen, but we don’t have anything to announce today. The good news, though, is that because iPhone has a real Safari web browser, you can write web-based apps that work great on iPhone.

そういわれても、デベロッパとしてはそんなことを WWDC で聞きたいわけではない。ただ少なくとも、侮辱されたとは考えないだろう。

That wasn’t what the developers here at WWDC wanted to hear, but at least it wouldn’t have been insulting.

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アップル自身そうしたら・・・

ウェブアプリ(web apps)こそ iPhone のアプリだと、デベロッパにいっても説得力はない。こういうふうに考えてみたらどうか。そもそもウェブアプリは、ネットワークからしかアクセスできず、iPhone のホームスクリーン上で独自のアイコンもなく、ローカルにデータを蓄えることもできない。そんなウェブアプリが iPhone のすばらしいアプリだというのなら、どうしてアップル自身がその技術を使った iPhone アプリを書かないのか。

Telling developers that web apps are iPhone apps just doesn’t fly. Think about it this way: If web apps – which are only accessible over a network; which don’t get app icons in the iPhone home screen; which don’t have any local data storage – are such a great way to write software for iPhone, then why isn’t Apple using this technique for any of their own iPhone apps?

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マックだって同じだ

あるいは、iPhone アプリの議論を押し進めて、マックでも同じことをいってみたらどうか。Safari 上で動くウェブアプリを書くことが iPhone アプリを作るすばらしい方法だというなら、同じように Safari 上で動くウェブアプリを書くことがマックのアプリを作るすばらしい方法だとなぜいわないのか。

Or, take Apple’s argument regarding iPhone development and apply it to the Mac. If web apps running in Safari are a great way to write iPhone apps, why aren’t web apps running in Safari a great way to write Mac apps?

クソみたいなサンドイッチしか作れないというのなら、そういえばいい。デベロッパがどんなにラッキーか、それがどんなにすばらしいアプリかなんてことはいわないでくれ。

If all you have to offer is a shit sandwich, just say it. Don’t tell us how lucky we are and that it’s going to taste delicious.

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ウェブアプリでは作れないもの

iPhone が Safari というキラーウェブブラウザを備えているのはすばらしいことだ。iPhone をターゲットとしたスゴいウェブアプリが将来登場するであろうことも疑いない。しかしまた、ウェブアプリなんかでは作れない本格的 iPhone ソフトのアイデアが山ほどあることも間違いないのだ。

It’s great that iPhone seems to have a killer Safari web browser. No doubt there are going to be some terrific web apps targeting iPhone. But there are a ton of great ideas for iPhone software that can’t be done as web apps.

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プロを相手に、本格的ソフトでなくてもウェブアプリでいいじゃないかというのは侮辱だということらしい。

NDA[nondisclosure agreement、守秘義務契約]で縛られた WWDC のクローズドセッションではそのあたりがデベロッパに開示されるのだろうか。

3週間足らず迫った iPhone 発表時に、新しい展開がみられるかどうかも興味深いところだ。

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2007年 6月 8日

新デザインの iMac は出る、出ない

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[New iMac? – Isamu Sanada]

WWDC をあと数日に控えて、Think Secret と AppleInsider が久しぶりにがっぷり四つに組んでいる。

新しいデザインの iMac が WWDC で登場するかどうか、予想が真っ二つに割れているのだ。

Think Secret:”Brushed aluminum iMac due next week“:7月7日

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ブラッシュアルミニュームの iMac 登場

アップルは、新しい iMac のラインナップを来週披露する準備が整ったようだ。このひと月でマックのアップグレードは3度目となる。予想的中率の高い信頼出来る情報筋によれば、新しい iMac はブラッシュアルミニュームの筐体を採用し、6月11日の WWDC 当日ないしはその直近に発表する狙いを定めているという。

June 7, 2007 – Apple is poised to deliver its third Mac revision in less than a month next week when the company takes the wraps off its new iMac line. Sources with reliable track records report the new iMac, wrapped in a brushed aluminum enclosure, is currently tracking for release at or around Apple’s Worldwide Developers Conference on June 11.

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MacBook Pro と共通の部品

iMac がインテルマックとして 2006 年1月に登場して以来、内部部品の多くはMacBook Pro と共通仕様になっている。ということは、先週アップグレードされた MacBook Pro の改良点を当然 iMac も享受できるということだ。インテルの Santa Rosa アーキテクチャの実装も含まれ、これによって、フロントサイドバス(front-side bus)はこれまでのものより20%速く、スピードは 2.4 GHz にも達する可能性がある。

Since the inception of Intel-based systems in January 2006, the iMac platform has shared many of its internals with the MacBook Pro, meaning the new iMac will surely benefit from the same improvements the MacBook Pro received earlier this week. This includes the implementation of Intel’s new Santa Rosa architecture, which features a 20 percent faster front-side bus than the outgoing models and processor speeds up to 2.4GHz.

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17インチモデルはなくなる

前にも述べたように、17インチモデルは新しい iMac のラインナップからは消えて、20インチと24インチモデルだけとなる。現在 1499 ドルの20インチモデルの価格は下がると思われるが、それでもエントリーレベルの17インチモデル(999 ドル)までは下がらないだろう。

As previously reported, the 17-inch model will not be included in the new iMac line-up, which will feature models with 20-inch and 24-inch displays only. Prices will drop accordingly on the models with larger displays, which current start at $1,499 for the 20-inch, but they are not expected to match the outgoing 17-inch Mac’s $999 entry-level price point.

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高級モデルとしての位置づけ

iMac の新しい筐体は、アップルのハイエンドシステムによりマッチしたものとなるだろう。アップルは iMac をより高級モデルとして位置づけし直そうとしているからだ。

The iMac’s new enclosure will better match that of Apple’s high-end systems as the company repositions the iMac as a more premium offering.

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Cinema Display

来週の WWDC では Mac OS X 10.4.10 のアップデートが予定されているが、併せてこの機会に23インチの Cinema Display を iMac と同じパネルを使う24インチモデルに入れ替えるかもしれない。

Also expected at WWDC next week is the Mac OS X 10.4.10 update, while Apple may also take advantage of the timing to replace its 23-inch Cinema Display with a 24-inch model that uses the same panel as the iMac.

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一方、これに対して AppleInsider は否定説を掲げる。Think Secret と異なる論点はつぎのとおり。

AppleInsider:”Poor bets placed on new iMacs at Apple’s developer conference” by Kasper Jade:7月6日

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WWDC での発表はない

この件に詳しいソースによると、アップルで一番売れ行きのよいコンシューマデスクテップマシン[iMac]の徹底的オーバーホールは今年後半を目途に進行中だが、月曜日の WWDC にはまだ時期尚早で、現行モデルの売れ行きを損なう恐れもり、発表はないだろうという。

People familiar with the matter say an extensive overhaul to the top-selling Apple consumer desktop machines remains on track for an unveiling later this year, adding that an introduction during company’s Worldwide Developer Conference on Monday would be premature and serve only to disrupt sales of existing models.

「アップルが、新しい iMac を入手可能になる何か月も前に発表しなければならない必然性はない」とマックメーカーの家電商品戦略に詳しい別のコンタクト先はいう。「iMac にはまだ寿命が残っているようだ。」

“There’s no compelling rationale for [Apple] to pre-announce new iMacs months in advance of availability,” said another contact familiar with Cupertino-based Mac maker’s consumer product strategy. “The current iMacs appear to have some life left in them.”

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WWDC では Leopard に集中する

その代わりアップルは、今度のデベロッパ会合では、次世代 Mac OS X Leopard の「秘密の」機能改良に的を絞るだろう。それは、昨年の会合で初めてちょっとだけ披露されて以来、事前配布のビルドが出るたびにうわさになってきたものだ。

Instead, Apple is expected to use its annual developer gathering to zero-in on “Top Secret” enhancements to its next-generation Mac OS X Leopard operating system that have been lingering beneath the surface of pre-release builds since the software was first previewed at last year’s conference.

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流通状況も変化なし

火曜日に MacBook Pro がアップデートされる直前のサプライチェーンの様子と違って、iMac については流通に特段の変化はなく、入手状況も普通だ。加えて、大量購入のディーラーも、かなり先までちゃんと入荷できる予定だという。

Unlike a supply-chain pattern that manifested in the weeks and days leading up to Tuesday’s MacBook Pro revamp, checks into the availability and channel flow of existing iMac models revealed no disruptions and normal availability. Additionally, high-volume dealers are expecting an uninterrupted stream of iMac shipments for the foreseeable future.

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よく読むと、Think Secret と AppleInsider が異なるのは、来週の WWDC で発表されるかどうかという点だけのようだ。

・ブラッシュメタルの新デザイン

・Santa Rosa アーキテクチャの採用

・17インチモデルはなくなる

などはいずれも共通だ。

こうなると iMac に大幅なデザイン変更が加えられるというのはどうも本当らしい。

では、WWDC で発表されるのかどうか。

アップルの発表は常に一歩ずつの積み重ねで、決して一度にすべてを出したりはしないこれまでの状況を見ると、AppleInsider の方に分がありそうな気がしないでもない。

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少し視点を変えてみよう。

WWDC 最大のテーマ Leopard の披露は、どのデモマシンを使って行われるのだろうか。

ひょっとして前触れなしに発表された8コアの Mac Pro が、Leopard の登場によって遂にその実力を発揮するのか。

それとも、Leopard 時代にふさわしい実力を備えた iMac が新たに登場するのか。

より高級モデルとして位置づけるという点がどうも気になる。

これはもう、月曜日の来るのが待ち遠しい・・・

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追記:

Think Secret の最新の記事には追加がある。

アップデート:情報筋はアップルが来週[iMac の]発表を行なう計画であると確信しているが、発表日時には変更があったもしれない。もしその場合には、アルミの iMac は翌週に出る可能性が高い。

Update: While sources are confident that the company’s plans have called for an announcement next week, they caution that the release schedule may have changed. If that proves to be the case, the aluminum iMacs would presumably follow in the ensuing weeks.

当初の記事に比べて Think Secret はいささか後退したようだ。いずれにせよ、あと数日すればハッキリする。

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2007年 6月 3日

Dの余韻

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まだDの余韻の中にいる。

Asa Mathat の写真はそれほど衝撃的だった。

予期せぬ Jobs の明るい笑顔や表情に、これまで知らなかった彼の一面を垣間みたような気がした。

一枚の写真の威力だ。

ニューヨークタイムズ(John Markoff)の記事にも、Jobs と Gates のすばらしい写真が添えられている。クレジットは「Joichi Ito」、なんと伊藤穰一氏だ。

彼自身がブログで語っている。

Joi Ito’s Web:”Steve Jobs and Bill Gates at D“:5月31日

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Walter Mossberg と Kara Swisher が Steve Jobs と Bill Gates のインタビューをした。そしてニューヨークタイムズの John Markoff が記事にした。私が撮った写真を使ってる。やった!

Walter Mossberg and Kara Swisher interview Steve Jobs and Bill Gates. John Markoff wrote a New York Times article about this interview. They used my photo. w00t!

発言で覚えていることをいくつか。Flickr にも載せた。

A few notes of my own that I posted on Flickr:

Bill:「Steve の趣味の良さには一目置いている。」

Bill: “I’d give a lot for Steve’s taste.”

Steve:「Bill との方が、Wozniak と自分の場合より、組んでうまくいった。」

Steve: “Bill was much better at partnering than Steve Wozniak and I were.”

Steve:(秘密を守ったことについて)「我々が結婚して10年以上になる。」[正確には「我々の結婚を秘密にしてもう10年ほどになる。」]

We’ve kept secret that: Steve: “We’ve been married for 10 years.” [It was actually: “We’ve kept our marriage secret for over a decade now.”]

Bill:「私は偽 Jobs ではない。」

Bill: “I’m not the Fake Steve.”

記憶をたどって書いたので、正確な表現は少し違うかもしれない。

Quotes from memory. Exact text may be wrong.

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日本とアメリカを股にかけ自由に活動する伊藤穰一氏は、同国人に向けてのみ声の大きいひとと異なり異色だと思う。

ブログを始めた頃から、とても気になる存在だった。

日本生まれ、アメリカ育ちだとしても、Dのような催しに出席し、自由に動き回り、多くのひとと交わる、それは大したことに思える。

引っ込み思案というか、引きこもり症候群の筆者からみると実に羨ましい存在だ。

そんな彼が、Dの後の率直な気持ちを綴っているのを読むと、これまた親近感を覚えてしまう。

Joi Ito’s Web:”Later D and thanks for all the bits“:5月31日

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D5 は楽しかった。ほとんど「昔に戻った」気さえした。起業家、ベンチャーキャピタリスト、ヘッドハンター、企業のデベロッパ、大会社の CEO、いろんなみんなと話をした。ただ、カクテルパーティのおしゃべりはまだしんどい。だから早々に切り上げた。基本的に自分はシャイだと思う。「それで、いま何やってるの?」と尋ねられて、きちんと答えられないことでさらに気まずい思いをするのかもしれない。

D5 was fun. I felt almost “back in the swing of things” talking to all of the entrepreneurs, VCs, headhunters, corp dev guys, and BigCo CEOs. I still have a really hard time feeling comfortable schmoozing at cocktail parties and left most of them early. I think I’m fundamentally shy. My lack of focus and the subsequent difficulty in answering the question, “So! What do YOU do?” probably makes it worse.

有名人たちの写真を撮る方がまだいい。それでもみんなに近づいて、挨拶なしに「ハーイ」だけで済ますのはまだ苦手だ。それをなんとか乗り越えなきゃいけないのだろうけれど・・・

I’m getting better at taking photos of celebrities, but I still have a hard time going up and saying “hi!” to people without an introduction. I should probably learn to get over that.

以下、写真を撮るようになった経緯に触れたあと・・・

たくさんのことを知り、会えてよかったと思うひとにたくさん会えた。こちらカリフォルニアに住んでいたら、仕事がもっとできたのではないかと思う。その一方、菜園や堆肥のことを考えると早く帰りたくなる。自分のアイデンティティーが太平洋の両側にまたがるこんなライフスタイルは、私のような ADD[注:attention-deficit disorder、注意力欠乏症?]の精神状態にはちょうどいいのかもしれない。もっとも長期間ということになると、それでいいのかどうか分からないけれど・・・

I learned a lot and met a bunch of people who I’m glad to have met. It makes me realize that I’d probably get a lot more work done if I live out here in California. On the other hand, I miss my compost and my garden and am anxious to get back home. I guess this identity stretching lifestyle is probably the right balance for my spiritual ADD, but I’m not sure it’s really the best configuration long term…

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ウォールストリートジャーナル主催なのでDの司会は Walt Mossberg だった。Jobs が応じる司会者は Mossberg か Steven Levy ぐらいだろう。その Steven Levy が YouTube セッションで一般席から質問をするところを伊藤穰一氏が撮っている。

Flickr に掲載された氏の写真をみると、写されたひとの心が開いていることが分かる。彼が名写真家だと知ってうれしかった。

いろんなひとがDについて書いている。それほどインパクトの大きい催しだったということだろう。しばらくはDの感想記事を読みあさることになりそうだ。

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2007年 5月 31日

終始和やか、世紀の対決

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[Jobs and Gates at D]

「D:デジタルのすべて」会議で、Bill Gates と Steve Jobs の歴史的な顔合わせが実現した。

激しい対決になるのではないかという予想に反して、二人は終始和やかだった。

二人の大人の対応に、それを報じるニューヨークタイムズ(John Markoff)の記事も、これまた優等生的なものとなった。

New York Times:”A Trip Down Memory Lane and Over the Horizon” by John Markoff:5月31日

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みんなが期待したマイクロソフトの Bill Gates とアップルの Steven P. Jobs と世紀の対決は、水曜日(5月31日)の夜に行われた。古い時代の戦いと同盟関係、そしてデジタル文化と技術の未来について二人は思いを馳せた。

CARLSBAD, Calif., May 30 — In a highly anticipated encounter, Bill Gates of Microsoft and Steven P. Jobs of Apple took the stage Wednesday evening to relive old battles and alliances and speculate about the future of digital culture and technology.

二人は30年もの間ライバル同士で、公の場に二人一緒に姿を見せたことは滅多になかった。ときに協力関係を結ぶことはあっても、激しいライバル同士と見なされていた。

Rivals for three decades, the two executives have rarely appeared in public together and have generally been viewed as bitter rivals, despite occasional partnerships.

ウォールストリートジャーナル主催の会議「D:デジタルのすべて」には、600 人近い技術関係のトップが詰めかけた。二人はロックスターやハリウッドの映画スター並みの注目を浴びた。

In front of about 600 technology executives at the D: All Things Digital conference, which was sponsored by The Wall Street Journal, the two executives attracted the attention usually reserved for rock singers and Hollywood stars.

ただし、激しい火花散る戦いや対決を期待して出席したひとたちには期待外れだった。もっとも、穏やかなトーンに終始したからといって、その催しが損なわれたわけではない。コンピュータ業界の過去、現在におよぶ討議が終わったとき、ふたりはスタンディングオベーションで迎えられたのだ。

However, attendees who came hoping for fireworks or a confrontation were disappointed. The mild tone to the session did not take anything away from the event and after discussing the past and present of the computing industry, the two were greeted with a standing ovation.

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イベントが終わったあと、コンピュータ業界に長いベテランたちの多くが、これまで出席したどの催しより今回二人が一緒に登場したことは記念すべきものだったと述べた。

After the event was over a number of the attendees who are veterans of decades in the computer industry said the joint appearance was the most memorable moment of any of the many conferences they had attended.

Gates 氏と Jobs 氏は、1975 年・1976 年に始まったパーソナルコンピュータの時代を共にパイオニアとして過ごした。この夜、二人は当時の思い出を語り合った。

Mr. Gates and Mr. Jobs largely pioneered the personal computer industry beginning in 1975 and 1976 and they spent part of the evening sharing memories of those days.

「今日のコンピュータは1〜2ギガバイトのメモリーを載せて出荷される。もう誰も 128 キロバイトの時代のことを覚えていない」と Jobs 氏は語った。

Today “we ship these computers with one or two gigabytes and nobody remembers 128 kilobytes,” Mr. Jobs said.

1977 年にコンピュータ時代が始まった当時、アップルとマイクロソフトはお互いにビジネスパートナーだった。当時 Gates 氏は、Apple II コンピュータのために BASIC プログラミング言語を提供した。後に Gates 氏は、マッキントッシュのためにソフトウェアを書くという賭けに出た。それはマッキントッシュが登場する 1984 年より2年ほど前のことだった。

Apple and Microsoft were business partners at the start of the computer era beginning in 1977 when Mr. Gates supplied a copy of the BASIC programming language for the Apple II computer. Later, Mr. Gates made an early bet on writing software for the Macintosh, two years before the computer was introduced in 1984.

両氏とも、彼らがスタートさせたパーソナルコンピュータ時代が近く終わりを迎えることになるかもしれないなどとは認めようとしなかった。

Neither was willing to acknowledge the possibility that the personal computer era they helped create would end any time soon.

「PC は非常にしぶといことが証明されている」と Jobs 氏はいう。

“The PC has proven to be very resilient,” Mr. Jobs said.

また二人は、「PC 後のデバイス」(Post PC devices)とも呼ばれるハンドヘルドの通信機器が、今後爆発的に伸びることを信じていると述べた。

At the same time they called themselves believers in the explosion of hand-held communications devices, also known as “Post PC devices.”

Gates 氏は、この業界は人の動きが速すぎることに時たまフラストレーションを感じると述べた。「ひとがいたかと思うといなくなってしまうのは残念だ。もう少し長くいていてくれたら、もっとつながりが出来るのに。」

Mr. Gates said he was sometimes frustrated by the fact that the players in the industry changed so quickly. “I miss it when people come and go. It’s nice when people stick around and it gives us some context,” he said.

どちらも相手に対して激しいことばを交そうとはしなかった。最後に Jobs 氏はビートルズの曲を引用して自分の気持ちを締めくくった。「〈キミとボクはお互いに長い思い出がある。これから続く長い道よりもっと長い思い出が・・・〉 これが二人についての気持ちだ」と。

Neither man was willing to say harsh things about the other and Mr. Jobs summed up his feelings by quoting from a Beatles song: “‘You and I have memories longer than the road that stretches out ahead,’ that’s clearly true here,” he said.

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この顔合わせは、例によって Engadget のライブでリアルタイムでフォローした。Engadget の早さと正確さは群を抜いている。

Engadget:”Steve Jobs and Bill Gates: Historic discussion live from D 2007” by Ryan Block:5月30日

予期に反して、二人ともなかなか行儀がいい。司会が水を向けても、挑発にのることもない。

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そのうち、Ryan Block のこんな感想も混じってくる。

みんな!この二人はお互いに尊敬し合っているようだ。間違いない。厳粛な畏敬の念、深い尊敬、それが伝わってくるのだ!

[People, we’re telling you, these guys really respect each other. There’s no doubt about it. There’s a certain, sombre reverence, and profound respect. It just comes through.]

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Engadget を見終わったあとは、主催者のサイトで目を通す。掲載された写真は、これまでに見たことのないような雰囲気の Jobs を映し出している。一緒の Gates も実に伸びやかな表情だ。

AllThingsD:”Bill Gates and Steve Jobs” by John Paczkowski:5月30日

下世話な対決の期待とは裏腹に、二人には長い歴史を好敵手として共にしてきた者だけがもつ信頼と畏敬の念があるようだ。

この感じは、掲載されたビデオを見るに至って確信となる。

AllThingsD:”VIDEO: Steve Jobs and Bill Gates Prologue” by John Paczkowski:5月30日

どうか直接このビデオをご覧になって、ご自分の目で確かめていただきたい。全部を見るのが長過ぎる場合には、ハイライトの8分だけでもご覧いただきたい。

AllThingsD:”VIDEO: Steve Jobs and Bill Gates Highlight Ree” by John Paczkowski:5月30日

これは、実に稀な歴史的顔合わせだと思う。

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2007年 1月 20日

Something really big…:スーパーボウル CM

Filed under: アップル,イベント — shiro @ 14:28
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[Carl Howe]

Steve Jobs のキーノートの鋭い分析でわれわれを唸らせた Carl Howe が、なにかスゴいこと(something really big)が起きそうだと予測している。

SeekingAlpha:”Apple Meets the Beatles? We’ll Find Out Superbowl Sunday” by Carl Howe:1月18日

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スーパーボウルのコマーシャル

アップルが先週のマックワールドで iPhone を発表したのは、今年行なわれるたくさんの発表の始まりに過ぎない・・・以前私はそう予想したことがある。AppleInsider によれば、アップルは2月4日のスーパーボウルコマーシャルの放映権を得たという。噂では、ビートルズの曲を iTunes ストアでオンライン配信する独占契約(3か月間)を、そのコマーシャルで発表するのだという。

Carl Howe (Blackfriars Communications) submits: I’ve speculated previously that Apple’s (AAPL) introduction of the iPhone at last week’s MacWord was just the start of many announcements to come this year. AppleInsider observes that Apple has picked up rights to air a Super Bowl commercial on February 4.. The rumor is that they’ll use that commercial to announce an three-month exclusive deal to electronically distribute some Beatles music via the iTunes Store.

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ROI

しかし、マーケティングのプロという立場で考えてみると問題がある。ROI[return on investment、投資回収率]という観点から見た場合、このコマーシャルを買ったことは果たして筋が通るだろうか。現在スーパーボウルのコマーシャルは30秒で 260 万ドルだ。一方、アップルが iTunes で売る曲の利益は4セントに過ぎない。ということは、コマーシャルの元を取るためには3か月の間にビートルズの曲を 6500 万曲売らなければならないということだ。それ以外にも、コマーシャルの制作費用がある。もしビートルズの曲を1億曲売ったとしても、たかだか 140 万ドルそこらにしかならない。したがって、問題とはこういうことになる。「アップルがスーパーボウルのコマーシャルを出すのは、ビートルズの発表以外にも何かあるのではないか」と。

Now wearing my marketing hat, this raises a question: Does this ad buy make sense from an ROI point of view? Current Super Bowl ad rates are about $2.6 million for 30 seconds. Apple makes only about US$0.04 on each song sold via iTunes. So it would have to sell about 65 million Beatles tracks during that limited three-month period to break even on the commercial time, to say nothing of the cost of the ad production. And even if it were to sell 100 million Beatles tracks, that would only make Apple $1.4 million or so. So the open question becomes, “Might there be more in an Apple Super Bowl ad than just the Beatles announcement?”

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Beatles iPod

beatles_ipod

私の考えはこうだ。権利関係についてうまく話がついたと仮定すると、アップルはビートルズの音楽と一緒に、ビートルズをテーマにした iPod(U2 iPod みたいな)を発表するのではないか。iPod の売り上げについてアップルは、第1四半期の予測しか行なわなかったが、売れ行きが伸び悩むこの時期にテコ入れする方法としては賢明だと思われる。・・・こうしてまたアナリストの予想を凌駕するのだ。

My call: Assuming it was able to negotiate the rights, Apple will probably announce a Beatles-themed iPod to bundle with the Beatles music, just as it did with the U2 iPods. And given that Apple just talked down iPod projections for the first quarter, that would be a smart way to boost sales during this traditionally slow period — and again surpass analyst projections.

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なにかとてもスゴいこと

1984_cm

もっと想像を逞しくすると、これでもまだスーパーボウルのコマーシャルとしては不十分ではないかと考えてしまう。これまでもアップルはスーバーボウル CM の放映時間を押さえたことがあるが、それは大抵の場合(必ずというわけではないが)なにかとてもスゴいこと(something really big)のためだった。Ridley Scott が制作して、たった一度しか放映されなかった 1984 年のマッキントッシュのコマーシャルみたいななにか・・・。「ビートルズ iPod」は、iPhone の電話機能以外のすべて、セクシーなワイドスクリーンやすばらしいタッチスクリーンなどを備えることになるだろう。それなら、スーバーボウル CM の請求書にも見合うのではないか。もっとも、iPhone を発表したばかりの今、アップルがそんなことをしてマーケットを混乱させたがるとは思えないけれど・・・。ともあれ、スーバーボウルのコマーシャルは、ビートルズを iTunes に加えるだけではないという方に賭けてみたい。

In my more speculative moments, I wonder whether even that is big enough for a Super Bowl ad. Apple has been sparing in its use of Super Bowl ad spots, usually (but not always) reserving them for times when it wants to announce something really big, starting with the Ridley Scott only-ever-shown-once-on-TV 1984 Macintosh ad. A Beatles iPod that had all the sexy wide-screen and touch-screen goodness of an iPhone without the phone functions would certainly fit that bill, but I don’t think Apple would be willing to confuse the market quite this soon after the iPhone introduction. Regardless, my bet is that the Super Bowl ad is about more than just adding the Beatles catalog to iTunes.

情報開示:私はアップルの株を所有している。

Full disclosure: I own Apple shares.

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いやあ、楽しいですねえ。

Toronto Sun の記事から始まったも、ここまで来てしまった。

こうして根拠を示されると、予測を信じてしまいたくなる。

みなさんは Carl Howe の賭けにのりますか・・・

余談:

sf49ers

この 1984 年コマーシャルを録画したテープを筆者は持っている。

サンフランシスコ 49ers の試合を録画していたら、この歴史的コマーシャルも録画されたというわけ・・・

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2007年 1月 10日

We are calling it iPhone…

Filed under: アップル,イベント — shiro @ 07:34
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original_iphone

いやあ、ショック・・・

ポケットコンピュータではなかった。名前まで iPhone そのままだ。

満幅の信頼をおいた John Markoff が完全ポカだったとは・・・

一番正確な予測は、皮肉にもこのフェイクコマーシャルだった。

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訂正:Markoff は正しかった(1月10日)

John Markoff は決して「完全ポカ」などではなかった。もう一度読み直してみると100%正しい。

間違っていたのは自分の方だ。

「ポケットコンピュータ」(personal computers in pocket form)という言葉に魅せられて、過剰な期待と妄想を膨らませた筆者に原因がある。

ノートブックより小さいタブレット型のマックが欲しいという永年の思いが背景にあって、「アップル電話」(Apple phone)をわざわざ「アップルのポケットコンピュータ」に読み替えてしまった。

非は100%当方にあり、John Markoff は与(あずか)り知らない。

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2007年 1月 9日

ケイタイではなくポケットコンピュータだった!

Filed under: アップル,イベント,ウワサ — shiro @ 00:02
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ニューヨークタイムズの John Markoff がスゴい記事を書いている。実際にモノを見たとしか思えないような書きぶりだ。

New York Times:”A Personal Computer to Carry in a Pocket” by John Markoff:1月8日

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爆発的ワイヤレス通信

デスクトップコンピュータの世界はついにモバイルの時代にはいった。携帯電話事業者のワイヤレスデータ量が爆発的に増加していることを見れば、その転換が起きていることが分かる。

The world of desktop computing is finally going mobile, and the shift can be seen in the explosive growth of wireless data for cellular carriers.

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新モバイルコミュニケーション戦略

アップルの CEO の Steven P. Jobs はアップルの新しいモバイルコミュニケーション戦略を象徴するアップル製電話(Apple phone representing his company’s new mobile communications strategy)を明日発表する予定だが、それはこの転換を裏付けるものとなるだろう。スリムなセラミックのケースや透明なタッチスクリーンを特徴とする、Jobs 風の洗練されたデバイスとなるだろう。

That shift may well be underscored tomorrow when Steven P. Jobs, the chief executive of Apple Computer, is expected to unveil an Apple phone representing his company’s new mobile communications strategy — highlighted by a device that may include Jobsian refinements such as a sleek ceramic case and a transparent touch screen.

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ポケット型コンピュータ

業界幹部や競争相手は、アップルが新世代のデバイスを開発したと信じている。それはポケット型のパーソナルコンピュータ(personal computers in pocket form)に近いものだ。音楽やエンタテインメント、生産性ツールを容易に扱え、携帯電話やワイヤレス機器との通信もできる。

Industry executives and competitors believe that Apple has developed the first of a new generation of devices that are closer to personal computers in pocket form, meaning that they will easily handle music, entertainment, productivity tasks and communications on cellular and other wireless networks.

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競争相手がいっぱい

2001 年に iPod を出したときは、音楽プレーヤのカテゴリーで急速に独占的地位を固めることが出来た。しかし電話への挑戦はずっと難しいものと思われる。

But while Apple was able to monopolize the music-player category quickly after it introduced the iPod in 2001, its challenge with a phone would be far more difficult.

アップルは比較的早い時期に携帯デジタル音楽の世界に登場した。しかし、インターネットで接続されたデジタルハンドヘルドデバイス(Internet-connected digital hand-helds)の世界に参入するのは明らかに遅かった。アップルに対抗して、 ノキア、モトローラ、ソニーエリクソン、マイクロソフトといった巨人たちがおり、さらに Palm や Research in Motion のような既に確立した会社がある。

While Apple was early to portable digital music, it would be distinctly late in entering the world of Internet-connected digital hand-helds. Arrayed against it are giants including Nokia, Motorola, Sony Ericsson and Microsoft, in addition to entrenched hand-held companies like Palm and Research in Motion.

また、グーグルのような強力なインターネットの会社も争いに加わろうとしている。これまでデスクトップの世界でグーグルに頼ってきたユーザーを切り離すことなどできないのだ。

Also waiting to enter the fray are powerful Internet companies like Google, who cannot afford to be cut off from users who now rely on them in the desktop computing world.

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核戦争の始まり

「アップルはまさに核戦争を起こそうとしている」と Paul Mercer(パロアルトをベーストする Iventor の社長、ハンドヘルドのソフトウェアデザイナー)はいう。「ノキアやモトローラも応戦せざるを得ないのだ。」

“Apple is about to touch off a nuclear war,” said Paul Mercer, a software designer and president of Iventor, a designer of software for hand-helds based in Palo Alto, Calif. “The Nokias and the Motorolas will have to respond.”

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ハイブリッドデザイン

uxpremiummicro

[UX Premium Micro PC]

携帯電話とデスクトップコンピュータの来るべき転向、というよりむしろ衝突はハイブリッドなデバイスの新しい形態(new forms of hybrid devices)を生み出す。ノキアとソニーは、革新的なデザインで通信機能を備えたハンドヘルドを最近発表した。

And the coming convergence — or possibly collision — between cellphones and desktop computers is also yielding new forms of hybrid devices. Nokia and Sony have recently introduced hand-helds with innovative physical designs and new combinations of communication features.

そのデザインに共通しているのは、ラップトップコンピュータよりもっとポータブルで、携帯電話よりもっと見やすいスクリーンを備えていることだ。

What they share is designs that make them more portable than laptop computers and screens that are more readable than those on cellphones.

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[Oqo Model 2]

このあと John Markoff は、今週 CES で Bill Gates も触れたハンドヘルドコンピュータの Oqo Model 2 を取り上げる。そして、「我々の目的は、PC をポケットに入れて運べる形に発明し直すことだ」(Our main goal is to reinvent the PC in a pocketable form.)と Jory Bell(Oqo の創設者)にいわせている。

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携帯電話事業者が牛耳る

アップルがワイヤレスデータ通信のマーケットに参入するにあたって有利な点は、自らの電話のハードもソフトも自分たちで開発できるということだ。それでもなお携帯電話事業者に頼らざるを得ない。

For Apple, one advantage in entering the wireless data market may be that it can develop both the hardware and the software for its own phone. But it would still need to rely on the cellular carriers.

かつて Jobs 氏は、アップル電話を投入しない理由のひとつは、アメリカにおいては携帯電話事業者が携帯端末をコントロールしているからだといったことがある。しかし今や明らかに事情は変わった。アップル電話を提供するというアップルのビジネス戦略は、アップルのインダストリアルデザインと同様に魅力的なものとなってきたのだ。

In the past Mr. Jobs has cited the carriers’ control of handsets in the United States as a reason he had not introduced an Apple phone. Now that has apparently changed, and Appleユs business strategy in offering an Apple phone will potentially be as intriguing as its industrial design.

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Cingular と仲直り?

Jobs 氏は Cingular とも同盟を結んだといわれている。ということは、2005 年に Cingular と同じ日にアップルは iPod Nano を、そしてモトローラは iPod と互換性のある Rokr を発表したが、そのことによって生じた亀裂を Jobs 氏が修復したということを意味する。

Mr. Jobs has been rumored to have entered into an alliance with Cingular. That would suggest he has patched up a reported split in 2005 that came when Apple introduced its iPod Nano on the same day that Cingular and Motorola introduced the Rokr, an iPod-compatible phone.

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マッキントッシュ以上

Jobs 氏のビジネス戦略がどんなものであれ、それは大きな衝撃もたらすことになるだろう。最近 Jobs 氏は二人の同僚(Jobs 氏との関係悪化を防ぐため匿名を希望)に、このプロジェクトについてはマッキントッシュのとき以上の興奮を覚えていると語ったという。

Whatever his business strategy, Mr. Jobs is certain to have an impact. Recently, he told two associates, who asked not to be identified to avoid damaging their relationship with him, that he was more excited about his current project than he was about the Macintosh.

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これなら、「説明を受けた上級役員の何名かは絶句した」というのも理解できる。

どうやら John Markoff は「アップル電話」を実際に見ているようだ。NDA(nondisclosure agreement、守秘義務契約)のためハッキリ書けないのだろう。それでもヒントはいっぱい残している。「アップル電話」を「アップルのポケットコンピュータ」と読み替えてくれということだろう。

そしてその形(form factor)は、ノキアやソニーエリクソンの携帯電話より、パームや RIM のようなスマートフォンの流れを汲み、Oqo Model 2 に近く、アップルらしくもっと格好いいものになるということだと思う。

ポケット型コンピュータということなら、名前は「Mac portable」だろうか、それとも「Mac pocket」か。

これはとても楽しいことになってきた。

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2007年 1月 3日

Just the beginning…

Filed under: ひと,アップル,イベント — shiro @ 18:15
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welcome2007

来週に迫ったマックワールドへの期待を込めた楽しい記事がある。

大きな夢を持つひとには大きな期待が(小さな夢しか持てないひとには小さな期待が)と思わせるような記事だ。

わが愛する Rob Griffiths の楽しい夢に是非付き合ってください。

Macworld:”Reading between Apple’s lines” by Rob Griffiths:1月2日

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アップルのメッセージ

みなさんはもうアップルの新しいホームページをご覧になったことと思う。「これまでの30年は、始まりにすぎない・・」(The first 30 years were just the beginning.)というメッセージだ。

By now, I’m sure you’ve all seen Apple’s new home page. As Macworld reported earlier, Apple’s site now features the phrase, “The first 30 years were just the beginning.”

とても簡単なメッセージだが、その意味するところはとても興味深い。具体的になにを意味するのだろうか。単にアップルの新年のメッセージか。それとも、来週のマックワールドエクスポに登場する予想もしない製品のティーザ[teaser、先行広告]か。それとも、これまでの30年と同じように、これからも未来に向けてアップルがエキサイティングな製品を発表し続けるというメッセージだろうか。あるいはまた、何かまったく異なるものだろうか。

A simple statement, yet one loaded with intrigue. What exactly does it mean? Is it simply Apple’s New Year’s announcement for its Web site? Some sort of teaser for an unexpected product introduction at next week’s Macworld Expo? Or is it just a general statement that this, Apple’s 30th year in business, will be a year filled with continual product announcements designed to take the company in exciting new directions? Or is it something else entirely?

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何かまったく新しいもの

このメッセージはいわゆる新年のご挨拶ではないと思う。また、2007 年に向けてのアップルの決意表明でもあるまい。これは来週のマックワールドエキスポへの期待をいやが上にも高めるためのものであることは明らかだ。ということは、なにか「新しい」タイプの製品発表があるということだ。

I don’t think the slogan on the home page is a generic New Year’s announcement, nor do I think it’s a general statement on Apple’s mission for 2007. I think it’s clearly targeted to up the hype level for next week’s Macworld Expo, which means there must be some “now” [sic] type of product announcements behind it.

しかし、目下噂にあがっているものとは関係ないと思う。たとえば、デューアルクワッドコア(dual quad-core)Mac のことでも、本物のビデオ iPod のことでも、また「今いわれている」Leopard の発売のことでもないと思う。さらにまた iTV ホームシアターボックスのことでもないと思う。いずれもアップルのメッセージに含まれた「ワオ」という驚きに応えるには不十分だと思うからだ。もし Jobs が来週火曜日に「これまでの30年は始まりに過ぎなかった・・・これがその理由だ。新しい iTV だ」といったとしたら、みんなの反応はパッとしないものじゃないだろうか。アップルのホームページに掲げられたメッセージへの期待はそんなものじゃすまないということだ。

However, I don’t think it really has much of anything to do with the currently rumored products. That is, I don’t feel a new dual quad-core Mac, a true video iPod, Leopard shipping as of “now,” or even an iTV home-theater box represent enough of a “wow!” announcement to merit the direction implied by the marketing statement. If Steve Jobs stands up next Tuesday and says “We told you the first 30 years were just the beginningノand here’s why: the new iTV,” he’s going to get a very flat response. That’s because the expectations bar has been set quite high by the statement on Apple’s home page.

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Just the beginning…

私は「始まりに過ぎない」という部分が未来に向けた真の何かを意味しているように思えてならない。アップルは、現在のアップルに到達するのにこれまでの30年を要した、これまでの持てる知識のすべてを使って真に何ができるかということを示したい、といっているのだ。

To me, at least, the “just the beginning” portion of the phrase implies something truly forward-thinking. Apple is basically stating that it’s taken the past 30 years for the company to get where it is now, and that it plans to use all that knowledge to really show us what it can do.

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99%当たらない

以下述べることが当たらない確率は99%以上だ。だから、近所の居酒屋で賭けに負けるのが好きだということでなければ、10セントたりとも賭けてはならない。私が間違っているということに賭けるのなら別だが。それに、つぎに述べることは「こんなものが見たかった!」という私の心から湧き出してくるものだということを分かっておいてほしい。来週になればはっきりすることだから、賭け率はもっと下がるだろう。

The odds that the following scenario is wrong are something greater than 99 percent. So unless you like losing money at the local watering hole, don’t bet a single dime on these words—unless you’re betting I’ll be wrong, that is. And again, keep in mind that the following springs only from the “I’d love something like that!” area of my mind, further lowering the odds that this is what we’ll see revealed next week.

2002 年エクスポの先行ティーザで使われた「噂サイトを凌ぐ。それ以上・・・」(Beyond the rumor sites. Way beyond)という文句を覚えているだろうか。いくつもの製品が発表されるだろうと思う。(昔のことを忘れた方のためにいうと、2002 年のエクスポではフラットパネル iMac、14インチ iBook、iPhoto が登場したけれど、多くのひとががっかりした。マックワールドに対する期待はもっとずっと大きかったのだ。)

I think, much as when Apple last ran this type of pre-Expo publicity in 2002—remember the company’s “Beyond the rumor sites. Way beyond” teaser?—we’ll see a suite of products. (In case you’ve forgotten your history, that Expo saw the debut of the flat-panel iMac, the 14-inch iBook, and iPhoto—and many people found themselves disappointed by the overwhelming amount of hype that had built up for the event.)

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iPhone

まず最初に登場すると考えられるのは iPhone だ。噂があまり大きくなり過ぎて無視できない。しかし、競争相手であふれる携帯電話マーケットに参入するためには、アップルも違った考え方(Think Different)をすることが必要だ。デザインには「アップルらしさ」がなきゃいけない。(といっても、ワンボタン電話という考えを Steve は捨て去ることができるだろうか。)iPod の使いやすさを踏襲したユーザーインターフェイスで、OS X の Address Book や iCal ともシームレスに統合されていることが必要だ。もちろんウインドウズのカレンダーやコンタクトソフトともなんらかの形で連携していなければならない。それに、携帯からオンラインで購入できるように iTunes ともうまく統合されていることが必要だ。

First out of the gate will be the iPhone. The rumors on this one seem too strong to ignore. To make a dent in the crowded, competitive phone market, Apple’s phone will have to Think Different. The phone will have the “Apple touch” on the design side (though not even Steve can really get away with a one-button phone—can he?), a user interface that borrows heavily from the iPod’s ease of use, and features seamless integration with OS X’s Address Book and iCal. Apple must also figure out some way to talk to Windows’ calendar and contact apps as well, of course. And, of course, there will be some form of iTunes integration, perhaps going as far as allowing online purchases from the phone itself.

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iWork suite

次の製品は、 iWork アプリケーションの改訂版だ。FileMaker Pro を簡単にしたものをベースにして表計算とデータベースの双方の機能を持たせる。この二つを加えれば AppleWorks もいよいよお役目御免だ。表計算は Excel には及ばないが、ときどきしか計算ソフトを使わないユーザーにとっては90%満足できるものだ。データベースも同じだ。FileMaker Pro のデベロッパになるには不十分かもしれないが、ドラッグ&ペーストのインターフェイスを持ち、簡単なデータベースならすぐに作れる。

Next up will be the revised iWork suite, now featuring a spreadsheet and a database application, based on a simplified version of FileMaker Pro. With the inclusion of both a spreadsheet and a database, AppleWorks can finally be put to rest for good. The spreadsheet won’t rival Excel for features, but will be sufficient for 90 percent of users who need to occasionally crunch numbers. Same with the database; it won’t let you become a FileMaker Pro expert developer, but it will feature a very simple drag-and-drop GUI designed to quickly create simple databases.

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iTV

最後は、iTV の正式名称と出荷時期の発表だ。マックや PC とシームレスに繋ぐ実演が行なわれる。ビデオレコーダ機能が含まれるかどうかは分からないが、必要最小限バージョンの OS X で動く。観衆は拍手喝采だ。

The final name and release date for the iTV will be announced, and its seamless integration with a network of Macs and PCs will be demonstrated. It may or may not include video recorder capabilities, and it will be running a stripped-down version of OS X. People will cheer.

当然このほかにもいくつか発表があるだろう。Leopard の発売時期は 2007 年3月24日になるだろう。OS X 10.0  が 2001 年に登場した記念日だ。iSight を内蔵した新しいディスプレーも登場するだろう。噂のクワッドコア(quad-core)Mac Pro も発表される。iPod 関連の発表もあるかもしれない。もっとも昨年のエキスポでは、このイベントはマックの行事であって iPod のものではないといって、iPod のことを意識的に抑えたけれど。

There will be some other announcements, obviously. Leopard’s ship date will be announced as March 24, 2007—the sixth anniversary of the launch of OS X 10.0 back in 2001. There will be new displays, with built-in iSight cameras. Perhaps the rumored dual quad-core Mac Pro will be announced. There may even be some iPod-related announcements, though Apple intentionally downplayed the iPod at last year’s Expo, stating that the event was about the Mac, not about the iPod.

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One More Thing

もし以上のことがすべて実現したら、マックワールドは大成功となるだろう。それでも「ほんの始まりに過ぎない」という新しいメッセージからするとちょっと物足りない。もうひとつ「One More Thing」があるというわけだ。

If all of that comes to pass, Apple will have had a very successful event, yet falling fall short of meeting the “just the beginning” tidbit in its new catch-phrase. So that leaves just One More Thing.

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まったく新しいマック

TAM

アップルは、30年の歴史で学んだことをどうやって我々に示してくれるのだろうか。10年前にアップルは20周年モデル(TAM、20th Anniversary Macintosh)を発表した。今年は30周年モデルのマッキントッシュが登場するだろうと私は思う。最初の20周年記念モデルと同じように、新しいモデルもコンピュータ技術とデザインに対するアップルの考え方の偉大な集大成となるだろう。TAM(20周年モデル)は当時デスクトップコンピュータの最先端を示すものだった。価格だけはとても高かったけれど。30周年モデルについていえば、デスクトップという形態(form factor)は役目を終えたと思う。

So what’s Apple going to do to show us how much it’ learned in 30 years? Well, 10 years ago the company gave us the 20th Anniversary Macintosh (TAM for short); this year, I think we’ll get the 30th Anniversary Macintosh. As with the first Anniversary Macintosh, this machine will represent Apple’s greatest thinking on the on state of design in computer technology. In its day, the TAM represented the bleeding edge of design in a desktop computer, albeit one at an amazingly high price point. For the 30th Anniversary Mac, though, I think the desktop form factor is out.

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軽くて、小さくて、フル装備

その代わりアップルは、30周年モデルではラップトップの新しい標準を創造するのではないだろうか。軽くて、小さいけれど、フル装備のラップトップのことだ。解像度 1280 x 800 の、11インチワイドスクリーンを備え、とても軽いマシンだ。しかもこのスクリーンは水平に回転して、ラップトップ型がタブレット型となり、アップルの手書き文字認識の最新エンジンを備えることになる。まさにこの機能こそ、まだ誰も見たものはいないけれどバージョン 10.5 の隠された秘密のひとつだろうと想像する。Bluetooth で簡単に iPhone とも接続され、インターネットの Skype モード機能を備えることによって iPhone と一体化する。みんなの期待どおり iSight カメラも登場するだろう。ただし、このカメラは 360 度方向を変えられる装置が付いていて、スクリーンの向きとは関係なくどの方向にでもカメラを向けられる。

Instead, for the 30th anniversary, Apple will create a new standard for laptops. Specifically for light, small, and yet full-featured laptops. Featuring a widescreen 11-inch design running at 1,280-by-800 resolution, this machine will be very light. And the screen will flip horizontally, transforming the laptop into a tablet that uses an advanced version of Apple’s handwriting recognition engine—I’m guessing that this will turn out to be one of the secret 10.5 features that nobody has seen yet. iPhone integration will be there, too, with easy linking via Bluetooth and the ability to use the phone in Skype-mode to make calls over that network. As expected, there will be an integrated iSight camera. But this one will be mounted on a piece that can swivel in a full circle, allowing the camera to be used in either direction, regardless of how the screen is oriented.

デザインの主眼は薄さと、軽さと、使いやすさだ。11インチスクリーンということは、それなりにちゃんとしたキーボードがつくということであり、ちゃんとしたバッテリーを収納できるだけの厚さを持つ形状(form factor)になるということだ。これまでの一部のラップトップと同じように、DVD 装置を外してバッテリーと交換し、駆動時間を倍増することもできる。新しいマシンは当然インテルの Core 2 Duo を採用する。そして、グラフィックカードは MacBook Pro のものだ。これで 3-D ソフトを使うときの制限もなくなる。

The design will focus on thinness, lightness, and usability—using an 11-inch screen means that there’s still room for a decently-sized keyboard, and the form factor is deep enough for a good sized battery. Like some Apple laptops of yesteryear, the DVD mechanism can be removed and replaced with another battery, thereby doubling the battery time. The machine will run on an Intel Core 2 Duo, of course, but will feature the MacBook Pro’s graphics card, so users aren’t limited in their ability to use 3-D applications.

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私の夢・・・

以上、出来るだけクールなマシンを想像してみた。しかし、仰天動地の新技術を採用したということではない。いずれも既知のものを一番使い出があるように組み合わせたに過ぎない。もっとも、ここまで書いてみて「始まりに過ぎない」というメッセージに見合うだけのものかどうかまだ自信がない。

OK, as cool as I think the above machine would be, really, it’s not all that earth-shattering. It’s just a combination of known technologies put together in a most useful manner. But as I read what I’ve written, I’m still not sure it fulfills the “just the beginning” phrase.

アップルが何を準備しているのか、私はまったく知らない。何が登場するか想像するだけでも楽しいが、実際マックワールドに行って自分の目で確かめると思うとわくわくする。アップルのホームページが変わったことでエキスポへの期待はいやが上にも増している。私としては発表されるものがその期待に違(たが)わないことを願うのみだ。

The reality is that I have no idea what Apple has in store for next week. As much fun as it can be to think about what could be, I’m thrilled that I’ll be there in person to see what really will be. There’s no doubt that Apple’s home page changes have hyped the already-high interest in the Expo even further; I’m just hoping the reality will match the newly-raised expectations.

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Rob Griffiths の文章を読むとこちらまでわくわくする。

マック好きが考える「何かまったく新しいもの」はなんとすばらしいことか・・・

個人的にはタブレット型マックの登場を長いあいだ願ってきた。この夢が実現したらほんとうにうれしい。

マックワールドに夢を与えてくれた Rob Griffiths に心から感謝。

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2006年 9月 17日

元気をとりもどした Steve Jobs

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[Jobs at Special Event, Sept. 12, 2006]

John Gruber が、9月12日のスペシャルイベントを積極的に評価しているが、その中で Steve Jobs についておもしろいコメントをしている。

Daring Fireball:”Showtime: The Big Picture” by John Gruber:9月13日

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ほぼ期待どおりの Showtime

アップルは、昨日の “Showtime” イベントで、みんなのすごい期待に応えなければならなかった。

Apple came into yesterday’s “Showtime” special event with an awfully high set of expectations to meet…

昨日の発表はみんなの期待にほぼ応えるものだった。確かに奇跡は起きなかった。新しい iPod のスクリーンは大きくなかったし、iTunes ムービーストアはディズニーの 75 作品だけで、待ちに待ったテレビとつなぐ未発表製品(missing link to the TV)は来年までお預けだった。しかしながら、いつ始めてもおかしくない映画ビジネスにアップルが参入したという点からみると、実に幸先のいいスタートを切ったことは明らかだ。

Yesterday’s announcements came remarkably close to satisfying all of these expectations. They haven’t performed any miracles — the new iPods don’t have larger screens; the new iTunes movie store debuted with only 75 titles, all from Disney; and the long-awaited missing link to the TV isn’t shipping until next year — but it was clearly an auspicious start to Apple’s inevitable entry into the movie business.

John Gruber の “Showtime” を評価する視点も大変おもしろいのだが、ここでは割愛して、Steve Jobs について触れているところに進もう。

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やる気のなかった WWDC

lieutenants

Steve Jobs は、ひと月前の WWDC で、プレゼンテーションの大部分を三人の副官たちにまかせた。Phil Schiller は Mac Pros を、Scott Forstall は開発中の Mac OS X 10.5 の新しい機能紹介とデモを、Bertrand Serlet はマイクロソフトバッシングを行なった。WWDC では、Jobs があまりやる気がないように見え、かつまた体重が減ったように見えたことから、最近膵臓がんを患ったという恐ろしい記憶と相俟(あいま)って、Jobs は病気ではないかというが広がった。病状が進んで疲労がひどいので、キーノート全部をひとりでこなすのはムリだとか、アップルのショーマンの役ができる後継者を育てているのではないか、などという噂が流れた。この噂はずいぶん尾を引いたので、「Jobs は元気ぱりぱりだ」とアップルが声明を出したほどだった。元気なことは結構なのだが、それにしてもなぜ WWDC のプレゼンテーションをタッグチームでやったのかは不明だった。

At the WWDC keynote a month ago, Steve Jobs delegated much of the presentation to three of his top lieutenants: Phil Schiller introduced the Mac Pros, Scott Forstall introduced and demoed many of the new features coming in Mac OS X 10.5, and Bertrand Serlet did all the Microsoft bashing. This — combined with the fact that Jobs, at WWDC, struck many as not quite fully enthused and appeared to have lost some weight ム fueled speculation that he was ill, a scary thought given his recent bout with a rare but treatable form of pancreatic cancer. The theory being that he was either too ill or too tired to conduct the entire keynote solo, and/or that he was beginning to groom potential successors for the role of company showman.2 This rumor had enough legs that Apple issued a statement that “Steve’s health is robust”, which is great, but doesn’t explain the tag-team WWDC keynote presentation.

jobs_wwdc

[Jobs at WWDC, Aug. 7, 2006]

私の考えはこうだ。Jobs は今年の WWDC キーノートがイヤだった。なぜなら彼はまだ仕上がっていないものを見せるのを嫌うからだ。現在進行中の仕事について語るのが好きなひとや会社もある。しかし、Jobs は(従ってアップルは)そうではない。現在の10.5 シードの仕上がり状況と 2007 年春という出荷予定日を考えると、Leopard はとても完成したとはいえない。しかし WWDC に出席している誰もが次期プラットフォームの改訂に係わっているのだから、Leopard はキーノートでもカンファレンスでも、その中心テーマたらざるを得ない。

My theory is that Jobs hated this year’s WWDC keynote, because he hates showing unfinished work. Some people, and some companies, love to talk about work in progress. But not Jobs, and, therefore, not Apple. Given the state of the current 10.5 seed and the estimated “spring 2007” ship date, Leopard is obviously far from finished. But as the next revision of the platform that everyone attending WWDC works on, it had to be the central theme of both the conference and the keynote.

Jobs の並外れた売り込みの手腕と、かの有名なる「現実歪曲空間」(reality distortion field、現実歪曲オーラ、催眠術)のせいで、彼を才能ある「うそつき」(fabulist)だと思うひともいる。それは間違いだ。私の考えるところ、Jobs はうそつきとしても役者としてもまるで下手だ。なにか本物でないもの、あるいは実際以上に誇張したものをひとに信じ込ませることができるとしたら、それは彼が自分自身の喋ることを信じているからだ。現実歪曲空間なるものは彼が意図してやっているのではない。自分が確信したことの延長上にあるのだ。昨年彼がやった Motorola Rokr(iTunes と互換性のある電話)のステージデモを覚えているだろうか。彼がそのデバイスを軽蔑しているのは明らかだった。音楽再生モードから受信モードに切り替えるのを失敗したとき、Jobs はそれをステージの外へおっ放り出して、このガラクタめと叫ぶのではないかと思われたほどだ。

Jobs’s extraordinary marketing savvy and famed reality distortion field leave some people with the impression that he’s a talented fabulist. That’s wrong, though — Jobs, in my opinion, is a terrible liar and a poor actor. When he’s able to convince people of things that aren’t true, or that are exaggerations of the truth, it’s because he believes what’s he saying. The reality distortion field isn’t something he projects willfully; it’s an extension of his own certainty. Remember his on-stage demo last year [of the Motorola Rokr] iTunes-compatible phone? His contempt for the device was palpable; when he failed to successfully switch from song playback to accept a call, he seemed poised to just toss the thing off-stage and cry out that it was a piece of garbage.

もし Jobs が WWDC のステージでなんとなく「やる気がない」ように見えたとしたら、それは実際彼にやる気がなかったからだ。まだ発表する段階に達していない Leopard の諸機能をみんなに見せて楽しむ気にはなれなかったのだ。だから Forstall にやらせてよかった。Forstall は完成半ばの 10.5 を WWDC でデモるのを心底楽しんでいるようだった。

If he struck you as at least somewhat unenthusiastic on-stage at WWDC, I say it’s because he was unenthusiastic, because he really couldn’t bring himself to be happy about showing these Leopard features that aren’t ready to be shown.3 Better then, to trot out Forstall, who seemed to have genuine enthusiasm for the 10.5 works-in-progress demonstrated at WWDC.

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Showtime では生き返った

昨日の「Showtime」は、前とは異なっていた。舞台における Jobs の才能を如実に示す格好の例だった。先月の WWDC と違って、これらの製品は完成されたものであり、Jobs の完璧な物差しからみても満足すべきものだった。 iTV のデモは明らかに例外だった。しかし、これは特異なケースだ。出荷までまだ数か月のものを発表した理由がなんであれ、アップルとしては本当は今の段階で見せたくなかったのじゃないかと私は思う。Vaporware[注:宣伝ばかりが派手に行われ、いつまでたっても出荷されない製品]が前びろに発表されると、現在入手可能な製品から消費者の目を背けてしまうことになる。しかしこのケースの場合、今発表しなければならないとアップルが感じたのだと思う。もしそうしなければ、「このビデオをテレビで見るにはどうしたらいいの」という疑問への解答がなく、折角の iPod や iTunes の発表が、iTV という Vaporware より、ずっと損なわれる結果になってしまっただろう。

Yesterday’s “Showtime” event, however, was another story. File this one away as a primo example of Jobs’s on-stage talent. The difference from last month’s WWDC is that these are products that are done, that have already been raised to satisfy Jobs’s impeccable standards. The iTV demo was clearly an exception, but it is a unique case. Whatever the reason for its months-away ship date, I don’t think Apple really wanted to show it now. Vaporware pre-announcements distract customers from currently available products, but in this particular case I think Apple felt they had to reveal this now, because if they hadn’t, the lack of an answer to the “But how do I play these videos on my TV?” question would been more of a distraction from yesterday’s iPod and iTunes announcements than the iTV vaporware announcement was.

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アップルの発表は常に一歩ずつの積み重ねで、決して一度にすべてを出したりはしないという、このあとに続く下りも、また最後の注記もたいへん興味深い。

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