maclalalaweblog

2006年 7月 26日

つぎのアップルソフトは何か

Filed under: ブログ — shiro @ 20:01

Apple-2

アップルのソフト開発について大変示唆に富む記事があるのを MacDailyNews 経由で知った。

SimplyBlog:”Apple creative & media ecosystem” by Tom Brinck:7月22日

Ecosystem

アップルのソフトウェア戦略を探ろうというものだが、チャートを描いて視覚化する手法が興味深い。

キーボード、タブレット、カメラなどのインプット機器(input device)と、プリント、CD、Web などのアウトプット機器(output device)を両端に、テキスト、写真、音楽、ビデオなのどメディア(media)をはさみ、それがアップルやサードパーティのソフトにどのように対応するか図式化している。

そういったマックを取り囲むエコシステム(creative & media ecosystem)をベースに、アップルの得意な分野、欠けている分野を検討し、次にでるソフトを予測するのだ。

いかにもプロのクリエイターらしいやり方だ。

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マックで完結する(Comprehensiveness

アップルのソフトウェアは、マックというプラットフォーム上ですべてが完結するように開発されているようだ。すべての形式のメディアをカバーし、そのメディアに記録するところからクリエイティブな作品を完成させるまで、最初から最後まですべての作業(end-to-end workflow)が完結するように。アップルのデジタルハブ戦略は、広範囲にわたるインプットおよびアウトプット用のデジタル機器がマックで動くようにすることだ。さらに、ハードウェアだけでなく、OS、アプリケーション、オンラインツール、サービスすべてを含めた総合的アプローチ(integrated approach)にも力を入れている。最も明白かつ完璧な例が iPod/iTunes/iTMS という組み合わせだ。

Apple appears to be developing software primarily to ensure that the Mac platform has all its bases covered in terms of supporting all media and supporting an end-to-end workflow, from initial recording of media to final output of creative works.  Their digital hub strategy ensured that the vast majority of digital input and output devices would work with their system.  They also focus on an integrated approach that considers hardware, OS support, application software, online tools, and services — the iPod/iTunes/iTMS solution being the most obvious and complete example.

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プロ向けソフトに注力(Professional Equivalents

アップルは、コンシューマ向けのソフトと同時にプロ向けのバージョンも出している例が多い。したがって、コンシューマ向けあるいはプロ向けのいずれかが欠けている場合、その空きを埋める方向に行くと考えるのが合理的だ。

Apple has a number of examples where they have created equivalent consumer and pro software, and a logical direction for them to go is to fill in the obvious holes where they have a consumer or pro app but not the corresponding pro or consumer app.

その具体例はつぎのようなものだ。

・iWeb Pro

・iTunes Pro

・iTunes Pro Store

iWeb Pro や iTunes Pro Store については、つぎのように書いている。

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iWeb Pro:プロ用ウェブ作成ソフト

その一番明らかな例は、iWeb(コンシューマ向けウェブページエディタ)だ。マックはウェブ開発者に人気のあるプラットフォームだ。彼らのためにプロレベルのウェブ作成ツールを出すというのはとても理に叶っている。アップルのこれまでのオーディオやビデオ、フォトツールをフルに生かすことができるのだから尚更だ。

iWeb Pro.  The most obvious recent example came with the introduction of iWeb, the consumer web page editor.  Macs are a popular platform for web developers, and it makes a lot of sense for Apple to introduce a professional web development tool, especially if they can capitalize on their audio, video, and photo tools.

iTunes Pro Store:プロ用 iTMS

iTMS が音楽につづいてビデオをその範疇に加えたとき、つぎに加わるメディアは何だろうという疑問が湧いたものだ。写真もそのひとつだ。しかし写真を集めたいというひとはほんとのところどれぐらいいるのだろうか。iTMS がつぎに始めるのはきっとゲームの販売に違いないと私は考える。しかし、プロのクリエイター向けとなると、はっきりと彼らを対象とした別個のプロ向け iTMS(iTunes Pro Store)を立ち上げると考えた方が理屈に叶うのではないか。iTunes Pro Store ではフォントやクリップアート、写真画像、オーディオループ、ビデオ効果などを売るのだ。

iTunes Pro Store.  Once the iTunes Music Store (iTMS) introduced video in addition to music, it begged the question of what other media they might start selling.  Photos were the obvious idea, but really, how often do consumers want stock photos?  My bet is that the iTMS will next move into selling games.  But it would make sense for Apple to open up a separate store specifically designed for creative professionals.  An iTunes Pro Store could sell fonts, clipart, stock photos, audio loops, and audio and video effects.

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オーディオ分野(Audio & Music Market

オーディオ分野については次のようなものがある。

・Podcaster Pro

・Performance & Rehearsal Software

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ビデオ分野(Video Market

ビデオ分野で考えられるのはつぎのようなものだ。

・3D Professional Software

・Screenwriting

・Storyboarding

・Videocasting

・Workflow

3D Professional Software については、つぎのように書いている。

3D がカギだ(3D Professional Software

ビデオ制作については、アップルは完璧なアプリケーションセットを持っている。しかし映画制作となると、3D グラフィックツールがないことが最大の弱点だ。3D 業界はウインドウズのプラットフォームを善しとしているようだ。ハリウッドが 3D に移行しつつあることは、アップルがビデオソフトで持つ優位を大きく脅かすことになると私は考える。これまでのところ、この点に関しては大きな矛盾があるようだ。Pixar は 3D ソフトを販売しており、もしアップルが Pixar と競合することになれば Steve Jobs は非常に厄介な立場になるからだ。しかし Disney が Pixar を買収したことで事情が変わったのではないだろうか。 3D は間違いなくアップルが非常に優れている分野だと思う。

3D Professional Software.  Apple has a very complete suite of solutions in video.  In movie production, their most glaring weakness is that Apple produces no 3D graphics tools, and the 3D software industry appears to favor the Windows platform.  As Hollywood shifts to 3D, I see this as the biggest threat to Apple’s dominance in video software.  Up to now, I saw a huge conflict of interest in this regard: Pixar sells 3D software, and Steve Jobs would be in a very awkward position if Apple started competing with Pixar.  But has this situation changed with Disney’s acquisition of Pixar?  3D seems like an obvious area that Apple could tremendously excel in.

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手つかずの分野(Neglected Media

まだ手つかずの分野としてはつぎのようなものがある。

・Fonts

・Drawing, animation, and publishing(Adobe や Quark に対抗するソフト)

・iPaint

iPaint に関するつぎのような意見は実にもっともだと思う。

iPaint:お絵描きソフトがないのは不思議

MacPaint を造り出したアップルに、コンシューマ向けのお絵描きソフトが全くないのは、正直言って理解に苦しむ。iWork のために開発中なのだろう。楽しくて斬新なお絵描きソフトを造り出すのはアップルにとっては簡単なことだろうと思う。

iPaint.  I honestly don’t understand why Apple, creator of MacPaint, doesn’t have a consumer drawing program at all.  I can imagine it being developed for iWork. ハApple could easily create a fun and innovative drawing program.

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で、結論は・・・

これらの可能性を念頭に置くと、アップルが目下開発している可能性が一番高いのはプロバージョンの iWeb だ思う。一番売れる可能性があるのはプロバージョンの iTunes ではないだろうか。またアップルには、プロレベルの 3D ビジネスに参入することを強く奨めたい。これまでのクリエイティビティソフトに強い伝統を守るためにも、またビデオソフトのビジネスが蚕食されないためにも・・・

With all these possibilities in mind, I’d say that a pro version of iWeb is the most likely application that Apple has in the works.  A pro version of iTunes is probably the most marketable idea of all of these.  And strategically, I’d strongly suggest that Apple enter the 3D professional software business as a way of continuing their tradition of great creative software while guarding against any erosion in their video software business.

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一部しか訳出できなかったけれど、残りの部分もなかなかおもしろいので、興味のある方は是非ご覧になってください。

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1件のコメント »

  1. iPod/iTunes/iTMSという組み合わせの矛盾と破綻

    maclalalaweblogの藤シローさんの記事「つぎのアップルソフトは何か」を興味深く読ませていただきました。
    エコシステムのチャートは非常に面白く、Appleのソフトで足りないものがクリアに見えてきます。

    この記事の一…

    コメント by MacBookで書くブログ — 2006年 7月 27日 @ 23:48


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