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2005年 12月 21日

見えにくいインド

Filed under: インド,旅行 — shiro @ 22:13
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maruti_suzuki

初めて首都ニューデリーを訪れてみて、日本からはなかなかインドが見えにくいのではないかと思った。

見えるということは人々と関係する。インドを訪れるひと、インドで仕事をしておられるひとの数が大きくものを言ってくる。

インドの在留邦人が2千人で、その半分がニューデリー在住だと聞いた。タイの6万人(うち大部分がバンコック在住)とは大きな開きがある。千人の目でみるのと、6万人の目で見るのでは、伝わり方が自ずと違ってくる。

また、日印間のひとの流れをみても、まだまだ小さいようだ。

たとえば、日本と中国との間には週 200 を超える航空便があるそうだが、インドとの間では日本航空の直行便が週 3 便とインド航空の 3 便だけだ。それも、ビジネスクラスから埋まっていってなかなか予約がとれないという。

ホテルに至っては、予約をとるのがもっと大変で、しかも値段が 200〜300 ドルとニュ−ヨーク並みかそれ以上。豪華ホテルは一泊 500 ドルでも欧米の客に売れるという。

この二、三年、特にタイトな状況が続き、同地で宿やフライトの確保に当たられる方々のご苦労は絶えないようだった。

一方、日本からの観光客はひたすら仏教聖地巡りで、なんとなく現実のインドとのミスマッチがあるように感じた。

インドの現状がなかなか日本から見えにくいのも、こんなことが関係しているかのもしれない。

そんな中で、現地で自動車を製造しているスズキが、5千人を超える旅行団をインドに送り込むという。もちろん何度にも分けての話だが、これほどの規模のインセンティブ・ツアーは、日本としても初めてと聞いた。

インドが自動車部門を外国に開放したとき、最初に名乗りをあげたのがスズキだった。始めは大変なご苦労があったようだが、インドとの合弁で作った車が、製造が追いつかないほど売れに売れた。製造した車は累計 500 万台に達するという。Maruti Suzuki の車は街中を走っており、インド人なら知らないひとはいない。

5千人を超える大旅行団も、インドの方々に沢山買っていただいたお礼の意味も込めてということらしい。とても素晴らしいことだと思う。

在留邦人の数と比べても5千人という規模がいかに大きいか分かる。これだけ沢山の方々がインドを訪れれば、当然に日印交流も進み、5千人の目を通してインドがもっとよく見えるようになるだろう。ひいては日本人のインド観に大きな影響を与えるかもしれない。

こういう決断は、トップダウンでないとなかなかできないだろうと思う。

そういう意味で象徴的だったのが、マイクロソフトのビル・ゲイツのインド訪問だ。四日間のインド訪問のうち、マイクロソフト社としての仕事は二日だけで、残り半分はメリンダ夫人と一緒に慈善財団の仕事。貧民街を訪れ、医療補助を申し出た。

翌日のタイムズオブインディア紙が、”Computers can wait, health can’t” と報じていたのが印象的だった。経済行為としての資本投下だけでなく、総帥みずからが相手への思いやりを示したのはなかなかのものだ。インドへの訴求力は大きかったのではないか。

中国と比較してインドはまだまだ未知の大陸だが、日本にも、同時に相手にももっと見えるようにするにはどうしたらよいか、日本の対応も試されているように思えた。

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