maclalalaweblog

2005年 11月 9日

父親探し:ニュースかゴシップか

Filed under: ひと — shiro @ 23:11
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スタンフォード大での卒業式スピーチ和訳)で、Steve Jobs は自らの出自や病気について赤裸々に語った。

生まれてすぐ養子に出された経緯や、生みの母親(biological mother)について語るのは勇気のいることだったろう。

自分自身のことばで語ったことが多くのひとの共感を得て、広く、静かに読まれているのだと思う。

28weeks

ところが、Jobs の実の父親(biological father)探しを始めたライターがいた。

4000 語の記事を書いたそうだが結局ボツになった。そこで、草稿を各方面に送るとともに、Jobs にもそのコピーを送りつけたらしい。Jobs はこれを6語で一蹴したという。

大方のサイトは黙殺したが、ある新聞がゴシップ記事として取り上げた。父親だという人物の名前、職業、出身国まで明らかにして・・・

更に、その記事を引用していくつかのサイトが記事にした。それぞれのサイトには、多数の書き込みがなされた。

個人のプライバシーに関する事柄だ、記事にすること自体がおかしい、これはニュースではない、ゴシップだというものから、ビジネスの成功者にはある程度のプライバシー侵害はやむを得ない、いや報道の一線を越えてしまったというものまで、いろいろの意見が交わされた。

コメントの例:

I think we should be able to know everything about Jobs when it pertains to the ‘Business Man’. I think it’s none of our business when it comes to Jobs, the neighbour down the road.

(公人としての Jobs ならともかく、私人としての Jobs についてとやかく言うべきではない)

コメントの例:

You have to be kidding! What in heaven’s name is the point of this ‘article’? How does knowing the specifics of Steve Jobs biological father improve your life? I’m curious, what do you really know about adoption? Parenthood is a lot more than simply passing on one’s genes.

(一体全体 Jobs の実の父親について知ったからといってどんな意味があるのだ)

あるサイトでは、元々の記事を書いたライター自身が登場して書き込みを行った。

自分も養子だというある読者が、生みの親のことは知らない、そんなことには触れずそっとしておいて欲しい、と書いていたのが印象的だった。

I’m also an adoptee, about six months older than Steve. Adoptees of that era generally have had no access to any information about their birth parents, and never get it. Steve probably came by this information well into adulthood, long after his self-identity was well-established. It’s a strange set of circumstances, and I can appreciate that non-adoptees are fascinated by it, but we can do without the cheap, shallow, “analysis” that often accompanies it.

(みんなの関心を呼ぶのは分かるが、養子でもないひとが皮相な解釈を加えないでほしい)

この記事をどう扱うかで、それぞれのサイトのあり様が問われたようだ。

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